人おのおののなやむ悩みは時代の悩みを形作り、時代の悩みをまた私たちが分け持っているのです。
その分け持っている悩みは違っていても、時代の重荷を共に背負っている同士です。
われらの身辺に漲り渦巻いている不安の淵を顧みて、 人はみな兄弟のようにしっかりと手をとり合って、
私たちの棲むこの時代の輝かしい使命に向かって 勇ましく進まなくてはならないと思います。
「洪水われらを囲む」 思想しつつ生活しつつ(中) より