2024年6月2日
家庭は簡素に社会は豊富に 羽仁もと子の言葉 6月
われらおのおのの小さい家は簡素でありたい。
そしてわれらの住む社会という大きな家庭は、じつに行きとどいた豊富なものでありたい。
みなが協力して、そうした社会を築こうとするのは、ほんとうにこの社会を一家のごとくにし、
人と人とを真実に同胞という自覚に目覚ましてくれるものです。
・・・・・以上のような社会は、言う間でもなく富のみではできません。
多くの心と勤労を必要とするのですから、理想の新社会を心に描いているならば、
誰でも必ずその建設創造にあずかり得るはずでございます。
・・・・・家事も家計も、おのずからにして、われらおのおのが知らずしらず
以上の新社会を出現する有力な一人一人であり得るところの道でございます。
羽仁もと子著作集 家事家計篇「家庭経済の出発点と到着点」